こんにちは上ちゃんです。
介護関係のお仕事で必ずと言っていい程、関わるのが福祉用具ですが、福祉用具貸与のお仕事って何をするのか分からない方が多いと思います。
この記事は下記の方におすすめです。
・福祉用具貸与事業所で働いてみたいけど、どんなお仕事なのか知りたい
・福祉用具の営業ってきついのかな?
・福祉用具貸与事業所で働くのに必要な資格や経験ってなんだろう?
目次
福祉用具貸与事業所の営業はきつい?仕事内容などをご紹介します!
福祉用具貸与事業所のお仕事とは基本的には営業になります。
営業といっても個人宅へ飛び込み営業をする訳ではありません。
福祉用具貸与に限らず介護保険サービスを利用する為にはケアプランというものが必要になります。
このケアプランを作成するケアマネジャーに営業活動を行い、ご利用者を紹介してもらいます。
ケアプランとは?
ケアプランは簡単に言うと、ご利用者のご病気や身体状況、生活環境などから必要と思われる介護保険サービスの目標や内容をまとめた計画書のことです。
このケアプランはご利用者本人やご家族が作成することも可能ですが、ケアプランを作成するにあたって、利用する介護サービスの事業所を集めて、サービス担当者会議を開き情報共有や、サービスを利用しての課題解決などを話し合う必要があります。
ご利用者や、ご家族の負担が大きくなる為、通常は居宅介護事業所、地域包括支援センターにいるケアマネジャーという職種の方がケアプランを作成します。
福祉用具貸与事業所の仕事内容
福祉用具貸与事業所のお仕事の内容とは、主に下記の3つになります。
①福祉用具レンタル
②福祉用具販売
③住宅改修
この3つのサービスが必要な方をケアマネジャーに紹介してもらいます。
では、実際にどんなことをするのかご説明します。
①福祉用具レンタル
福祉用具貸与事業所のお仕事の中で一番メインのお仕事になります。
介護保険では、手すりや、介護ベッド、車いすなど13品目の福祉用具を介護度に応じてレンタル出来ます。
福祉用具は本来高額なものが多く、介護ベッドなど、購入すると、20万円程するものが、1割負担の方は月額1200円程でレンタル出来ます。
この13品目の福祉用具の中からご利用者がご自宅で生活する為に必要なものを選定し、使い方などの指導や助言を行い、生活環境を整えます。
福祉用具貸与事業所のお仕事の中では最も利益率が高く、月々決まった収入になるので、多くの事業所はノルマを課しています。
ただ、この福祉用具レンタルというものは、ご利用者が入院中は利用料を請求出来ない為、どんどん新規利用者を獲得しないとノルマが達成できず、一番きつい所でもあります。
②福祉用具販売
介護保険では福祉用具レンタルとは別に特定の福祉用具を購入する時にも年10万円までは、1〜3割で購入することが出来ます。
ポータブルトイレやシャワーチェアーなど、6種類あり、ご利用者に必要な福祉用具を選定し販売します。
介護保険で福祉用具を購入する為には、市町村へ申請書などを提出しなければならず、場合によっては、書類作成や申請まで行います。
③住宅改修
介護保険サービスの1つで原則20万円までの手すり取り付けや、段差解消などの工事か1〜3割で行えます。
これも、多くの福祉用具貸与事業所が行っています。
実際に工事を行うのは大工さんという事業所と、簡単な工事なら営業が行う事業所もあります。
介護保険で、住宅改修を行う際に申請書や理由書といった書類が必要であり、それらの書類作成、申請も事業所の仕事になります。
また、手すりが取り付けられない壁などや、利用者の生活動作や生活環境を全て考慮した上で、最適な提案を行わなければならない為、少し経験や知識が必要になります。
福祉用具貸与事業所で働くために必要な資格について
入社前に必要な資格は特に必要ありませんが、入社後に福祉用具専門相談員という資格を取られると思います。
また、福祉住環境コーディネーターという資格も多くの事業所を取ることを必須にしています。
この2つの資格についてご説明します。
①福祉用具専門相談員
福祉用具貸与事業所の人員基準で、福祉用具専門相談員が2名以上必要であり、福祉用具の基礎の資格になる為、多くの事業所で入社後に取得することになります。
ただ、取得難易度は低く、50時間のカリキュラムを修了することで、資格取得になります。
②福祉住環境コーディネーター
こちらは、福祉用具のことや建築関係の勉強が必要であり、1級〜3級とあります。
業務上必要になってくるのは2級以上で、主に住宅改修を行う際に必要な理由書を作成する為に必要になります。
この理由書を作成して申請出来るのは、ケアマネジャーなどの資格を持った方か、福祉住環境コーディネーター2級以上の方になります。
実際、福祉用具貸与事業所の仕事はきつい?
福祉用具貸与事業所の仕事は営業ということもあり、きつい部分もあります。
特に事業所にもよりますが、ノルマを達成出来ないと昇給や、出世なども難しいでしょう。
給料も、介護職のように処遇改善などがない為、介護職よりも稼げない場合が多いと思います。年収300万円〜400万円程度の事業所が多いでしょう。
さらに、ご利用者は高齢者になるので、いつ急変したり、福祉用具が必要になるかわかりません。
休日出勤や残業も多く、体力的にもきつい部分はあります。
ただ、基本的には外回りの営業になるので1人の時間が多く、自分のペースで仕事をしたい方には向いているかもしれません。
ノルマを常に達成出来る人は、昇給や出世もある程度は期待出来る為、年収400万円以上も目指せるかもしれません。
この福祉用具貸与事業所のお仕事は給料や、定時退社などは望めませんが、自分が選定した、福祉用具でご利用者の生活が改善出来た時に「ありがとう」という感謝の気持ちを頂けるのが何よりもやりがいになると思います。
まとめ
いかがでしたか?
福祉用具貸与事業所の営業のお仕事について解説しました。
営業ということもあり、ノルマなどきつい部分は確かにあります。
でも、営業に限らずどの職種やお仕事でもきつい部分は必ずあります。
ご利用者から直接感謝の気持ちを頂けるというのはとても嬉しいものですよ。
もし、福祉用具に興味があり、この仕事を迷われている方は、自分が仕事に望んでいるのは、『給料や時間なのか』それとも『相手からの感謝の気持ち』なのかを考えてから決めてみてはいかがでしょうか。